2021.10.19

第四回次世代教育推進委員会に関する報告

 NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)の両角です。
 今回は、2021年8月27日に開催された第四回次世代教育推進委員会に関する報告となります。
 2学期が始まり、小金井市内の小中学校での更なるICT活用に向けて、第四回次世代教育推進委員会が8月27日にオンライン形式で開催されました。1学期中は、小金井市GIGAスクール構想に基づく校内ICT推進体制や事例共有のためのプラットフォーム構築が進められてきましたが、9月からはいよいよ各学校・学級・先生による本格実践が期待されます。この日は、市内全14校から計18名の先生にご参加いただき、2学期からのICT活用本格実践に向けた情報共有がありました。

1.今年度の「小金井市GIGAスクール構想」到達目標

 委員会の冒頭では、小金井市教育委員会・西尾指導主事より、小金井市GIGAスクール構想の到達目標と定量的な測定の指標についての説明がありました。GIGAスクール構想で整備された1人1台端末・校内ネットワーク環境、NTT Comより提供されたまなホーダイの多様なデジタル学習コンテンツを活かして、2021年3月末までに市内の小・中学校がどのような姿になっていることが望ましいか、ICT利活用を通じた学校のあるべき姿の認識合わせをする重要な機会になりました。

 
 委員会が示した到達目標は4つに分類され、それぞれにKPIが設定されています。基盤となる目標「1人1台端末の日常的な活用」については、「1日1回のChromebook!」を合言葉とし、全授業時数の20%以上のICT端末の利用を求めています。市教委・西尾指導主事からは「1日5時間の授業時数のうち、1時間はICT・Chromebookを使った学習活動に取り組めるよう各校で工夫を凝らして推進してほしい」とのメッセージがありました。
 「先生の働き方改革」も小金井市GIGAスクール構想の重点的な位置づけであることが明らかになり、具体的な取り組みとして、学校からの連絡・欠席連絡の電子化を進めるなど、各校が次にとるべき具体的なアクションが明確になりました。また、「情報モラル教育の実施・Chromebook活用ルールの見直し」、教育データを活用した「新たな学びの創造」については、引き続きNTT Comと連携し、まなびポケットの活用回数をログデータでモニタリングしつつ、データ連携を通じた学びへの還元の方向性を検討することとなります。西尾指導主事からは「まずは、導入した学習コンテンツの活用、特に学活・道徳・総合の時間での協働学習用コンテンツの活用から始めることがよい。中長期的には、各校でコンテンツ活用を通じて、子どもたち一人ひとりのデータを用いた個別最適化された学習への転換を目指してほしい」との説明がありました。

2.目標達成を支援するNTT Comのサポートメニュー紹介

 教育委員会が定めたゴールを達成するために包括連携協定パートナーであるNTT Comから具体的な支援メニューの紹介を行いました。

【目標達成のための支援メニュー】
①まなびポケット学力調査CBT受験提供
②個別学習向けデジタルドリル教材の活用事例共有
③保護者連絡効率化のためのデジタル支援ツール提供

  まなびポケット学力調査CBT受験提供

 1つ目の支援メニューとして、NTT Comが提供するまなびポケット学力調査(CBT:Computer Based Testing)受験の事前説明を行いました。この日はNTT Com高島より、事前設定手順・動画マニュアル・実施の留意点を説明しました。
 CBTはテスト結果のフィードバックが即時に受け取れることが最大の特徴です。オンラインならではのスピード感で実施直後に結果を確認し、児童生徒だけでなく、教育委員会、学校(先生)向けと3種類のフィードバックを受けることができます。各自のつまづきポイントを明らかにしつつ、記憶が新しいうちの復習や、先生による細やかな支援にもつなげられます。この日は小金井市向けのテキスト・動画マニュアルも共有されました。

  個別学習向けデジタルドリル教材の活用事例共有

 2つ目の支援メニューとして、小金井市が目指すGIGAスクール構想における到達目標の具体アクションの1つに、ドリル教材の活用の推進があります。NTT Com 両角よりまなホーダイに含まれる個別ドリル教材コンテンツの活用事例の説明をしました。
 まなホーダイの特長である、多様なコンテンツを追加課金なしで複数使用できる環境を活かしていただくために、先生に授業実践前に各種個別学習用ドリル教材の操作確認を可能とするデモアカウントの共有があり、NTT Comが支援している他自治体の授業等での実践事例の紹介もありました。また、9月には個別ドリル教材のコンテンツパートナーよりオンライン研修の開催を予定しています。小金井市の先生から新たな活用事例を紹介いただけるのが今からとても楽しみです。

  保護者連絡効率化のためのデジタル支援ツール提供

 支援メニューの3つ目として、コロナ禍でニーズが高まっている保護者連絡のデジタル化に向けたツールの紹介をNTT Com秋本から行いました。現在は全国のまなびポケットをご利用いただいている先生から、保護者連絡をまなびポケット上で完結したいという引き合いが増え続けており、緊急事態宣言下における児童生徒・保護者の皆様とのコミュニケーション手段の確保が急務になっています。こうしたニーズを踏まえ、デモ実践を踏まえた提供機能の説明を実施しました。
 今後は、既存まなびポケットで保護者に限定したメッセージ送受信、長期の案内が必要な場合のファイル格納、遅刻早退の即時連絡、出欠確認もタイムリーに実施・簡素化が可能になります。検温・音読・体操・プール・読書カードなどの電子化機能が加わる予定で、今後も一層、効率化・見やすさを向上していくための改善を続けていきます。

3.今後に向けて

 小金井市では、次世代教育推進委員を中心にBANSHOT投稿・Google Chatを通じた事例共有が進んでおり、2学期はより発展した応用的なICT活用実践事例の共有が期待されます。NTT Comとしても、活用ログデータ分析を通じて先進的な活用をしている先生を発掘し、効率的な事例・学習効果の高い事例は全国への横展開を後押しすることで公教育への貢献を目指してまいります。